地球儀にキス

和泉 日向 史花の本体をしてます。春からまた復活します!
和泉 日向 史花の本体をしてます。
春からまた復活します!

もう

パスワード忘れた...ログインできないと思ってたら覚えてた( T T )!いつぶりの更新かな...?
ついったが増えて(言うて浮上率は高くないけど)こっちは全然触らないから、これからまた活用出来たらと思うのでよろしくお願いします!

2/3-1

『ずっと側にいたはずなのに、彼のことがたまに分からなくなることがあるんです。』


*

ある日の体育の授業、今日は男子がサッカーの紅白戦をやるようだ。
彼はサッカーが得意だった。チームに入っているから、というのもあるだろうが彼は男子の中でも抜群に運動神経が良かったのだ。
中学生ともなると、顕著にその差は現れてしまって僕みたいな運動出来ない奴にボールは回らない。
時が流れて、差が出来る度に僕には無い才能を持った彼がカッコよく見えてきて、彼を慕い憧れる気持ちは増すばかりだった。

僕はというと、開始10分にはヘトヘトで、逆サイドに行ったボールにはもう付いて行くことが出来無いといった有り様。
キーパーから、「体力ねーなあ」なんて茶化されて「見てるほうが好きだから」なんて言ってヘラヘラ笑った。
あっちで今ボールを持っているのは、リュウくんかな。やっぱり、かっこいいなあ。
なんて見惚れてたら、こちらへと人が流れてくる。先頭でボールをキープしているのは、リュウくんだった。
圧倒的なセンスを持った彼を誰も止められない。
それから、彼の目線はゴールを向いた。守備が手薄になったところを一人で攻めるようだ。

「いずみー!止めろ!」
ワーワーと上がる歓声の中、何処からかそんな声がした。どんどんこちらのチームは彼に抜かれてしまう。
さっきまで余裕で僕をいじっていたGKも、流石に「マジかよ」と声を漏らしていた。引っ掻き回され、いつの間にか彼より前にいるディフェンスが僕一人という絶望的な状況になってしまっていたのだ。
無理!と声を上げる間もなく、彼はグングン加速して近づいてくる。
…ああ、もう!どうにでもなれ!
覚悟を決め、一対一の勝負に臨むため彼の進路に構えた。

come un ragazzino

眩しいスポットライトはいつもあの子だけに向いていた。
センターを際立たせるための、他とは一際強い光。それが滴る汗に当たって、きらきらと輝いて見えた。いや、きっとそのせいだけじゃない。あの時何より輝いていたのは彼女自身、だ。

ステージ上で主役になったあの子と私は何が違うんだと思う?
史花

史花

一応断わっておきますが実在の人物とは無関係です(∩´﹏`∩)

名前:史花(ふみか)
年齢:19歳
性別:女
性格: 愛想が良く人当たりの良い笑みで虫をも殺さぬ様な優しい心の持ち主。──と言うのはあくまでも今までの営業用のものであり、実際はわがままで飽き性で尊大なご都合主義。相手がだれであろうとひるまずに自己主張し、後の問題を恐れずに真っ向からケンカを売る。強欲で他人を小馬鹿にした態度を取るためか火に油を注ぐのが得意。頭の回転は早いが、常識が無いため子供っぽい。
容姿:手入れの行き届いた癖一つ無いストレートの黒髪は胸の辺りまであり、前髪は眉にかかるほどまでの長さ。夜のように深い黒色をした目は丸っこくぱっちりの二重。身長は166cmで、色白な方。仕事柄筋肉はついている方が細身である。
服装:白色のセーターの上に羽織ったネイビー色のテーラードジャケットはワンサイズくらい大きめのものを着用していてだぼだぼとしていて、ひざ下までの長さがある。白黒の千鳥格子柄のプリーツスカートは、膝よりも上の長さ。白地に太めの黒いストライプが一本入った靴下に黒色のヒール無しのローファーを履いている。

罪状:殺人
インデックス:クラブの4
武器:ボウイナイフ
備考:一人称は「私」二人称は「あんた、呼び捨て」ニホンではそれなりの知名度があるアイドルグループで清楚系キャラを売りに人気メンバーであった。あるトラブルからメンバーの1人の喉をナイフで掻ききったのち殺害。圧力によりこの一連の報道はされず、被害者と彼女は同時期に卒業という形でグループから卒業している。烙印の位置は左手の甲。

3/3

*
月日は流れて、僕は高校生になった。あれから変わらず、リュウくんの隣に僕がいた。
僕は帰宅部で、リュウくんはサッカー部に所属した。
あの時みたいに話したり、遊んだり、一緒に勉強したり。あの時と何も変わることなく過ごした。
何も変わらない、そんな幸せは永遠に続くことを、信じていた。


入学して間もないある日、リュウくんは学校を休んだ。
彼が体調を崩すなんて珍しいなぁ。そんなことを思いながら、ぽつんと空いた席を眺めた。
次の日、リュウくんは黒髪から明るい茶色に髪を染めていた登校した。すぐに出くわした先生に怒られていたが、知らんぷりで通り過ぎて行く。
それと、僕のことも何となく避けている気がした。

またその次の日、彼は学校に来なかった。変だと思った僕は、彼の家を訪ねた。しかし、何度呼び鈴を押しても、彼が出てくることはなかった。

「何か、用?」

丁度諦めかけていた時、後ろからした聞き慣れたその声に、振り返ると私服姿のリュウくんが立っていた。
彼は僕の顔を「やっぱり」という風に見るなり、ため息を吐いて脇を通りすぎようとする。その腕を引っ張り、止めようと試みるが強い力で簡単に振り払われた。

「帰れよ」
舌打ちの後に聞こえた言葉に、聞こえなかったふりをしてとぼけたように笑ってみせる。リュウくんが好きだって、言ってくれた笑顔で。
「リュウくん、…どうかした?最近ちょっと可笑しいよ」

「…うっせえな!オマエには関係ねえだろ!」

初めて聞いた冷たく突き放す言葉に動揺を隠せなかった。何か言わなきゃ、焦ってもその目の鋭さに怯えて体が震えるだけ。今近づくのはマズいと、直感して彼の元から黙って逃げるように走り去った。


走っても、走ってもあの言葉が頭を回る。胸にポッカリと、大きな穴が空いたみたい。たまらなくて、胸のあたりをぎゅっと抑えて道端に座り込んでしまった。
僕が追いかけていた背中が消えるのが、怖い。
目の前の光が、急に無くなったみたい。
そう思うと息が苦しくなってくる。無意識に僕が助けてと乞う相手は、また彼だった。
ねえ待ってよ、リュウくん。

お願いだから、僕を置いていかないで。

*

家に帰るとすぐに滅多にならないケータイが鳴った。何だろうと思い手に取ると、電話のようだった。

相手は―――

『…お前、リュウのダチだろ?』
聞こえてきたのは、誰かの声。リュウくんの声ではなかった。もう一度ケータイを耳から離し、確認してみてもやはりリュウくんの番号で間違いなかった。
異常な状況に戸惑いながらも、小さな声で「はい」と返事をした。

『リュウが困ってるみたいなんだよ。助けてやってくんねえか?』

「…!」

ケータイを持つ手が震えた。
多分、これは神様がくれた最後のチャンス。

迷わず、僕は返事をする。

キミソラキセキ

サヨナラが教えてくれた 君とめぐり合えた
それってキセキなんだね きっと

.

千代ちゃんお疲れさまでした。

千代ちゃんが、自分を通して見てるのはトモヤくんであって和泉では無かった。
だから、いつの日からか幸せそうな表情をする千代ちゃんに、罪悪感にちょっとだけトモヤくんへの嫉妬が入り混じるようになってました。でもそんな感情について深く考える暇もないくらい、いつか話さなくてはならない現実のことばかり考えてました。

その時期保健室で、千代ちゃんが和泉のこと抱きしめたがありました。あれが一番のきっかけだと思う。こんなの抱いちゃいけない感情だと分かっていたけれど、気づいたら戻れないくらい好きになってて。


報われないのは承知の恋。思いも直接伝えられずじまいだった。でも本人は仲間だとそれだけでも、千代ちゃんに伝えられて良かったのかな。随分と曖昧な関係になってたからね



長々と纏まりのない文章になってごめんなさい。
和泉も幸せでした。ありがとう。

1/3

「いーずみ!」

小学生になると、僕には親友だと呼べる友だちが出来た。みんなは彼をリュウくんと呼んでいる。
リュウくんは、クラスに馴染めていない人見知りの僕を見つけて、みんなの輪の中へ引っ張って行ってくれた。 彼は白い八重歯を見せて笑っていて、小麦に程よく焼けた肌にそれは映えていた。太陽みたいな笑顔という言葉がぴったりなのだ。
いつからか、彼は僕の憧れの存在になった。
僕もリュウくんの真似をして、鏡の前で笑う練習をした。
元々表情の少ない子だと言われていた自分にとって、ぱあっと周りが明るくなるように笑うのはとても難しかった。八重歯も、肌の白い自分にとって何の効果も生まない。

「どうやったら、リュウくんみたいに笑えるの?」

そしてとうとう、僕はそんな風に彼に尋ねた。すると彼はきょとんとして僕の方を暫く見たあと、突然吹き出し僕の肩を軽く何度も叩く。
「…オレのマネなんてしてたの?」
躊躇い気味にこくりと頷くと、更に吹き出した彼を、不服だとじいっと見る。それから、ゴメンゴメンと手を合わせて息を整える。

「自分らしく笑えるのが1番だろ!いずみの笑顔、オレは好きだし」

その言葉が嬉しくて嬉しくて、
本当?と何度も繰り返してしまう。その内に、久しぶりに自然と笑顔が作れた。

「僕、これからいっぱい笑うからね」

*